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「振袖」ってどんな着物?振袖のはじめの話

「振袖」ってどんな着物?振袖のはじめの話

普段なかなか着ることがない着物の中でも、成人式や結婚式でみることの多い振袖姿!そもそも振袖とはどんな時に着用する着物なのか、振袖の由来や歴史についてお伝えします。

そもそも振袖ってどんな着物?

振袖と留袖、訪問着や付け下げなど着物にもたくさんの種類があります。そんなたくさんの着物の中で、成人式などで着るイメージのある振袖とはどんな着物なのでしょうか?

振袖とは?

振袖は、未婚女性の着用する着物の中で、最も格が高い着物で、その名の通り肘から下の袖の袂(たもと)が「振る」ほどに非常に長い着物ののこと。
全面に柄をあしらった『絵羽柄(えばがら)』という柄づけになっていて、衿から裾の部分まで豪華な模様が入っているのも特徴の一つです。

振袖にも種類がある

他の着物と違い袖が長い事が特徴の振袖ですが、その袖の長さの違いが着用シーンによって分けることができます。

・大振袖・・・大振袖は袖の長さが約114㎝前後の最も長いもので、現在は省略されることもある紋が5つ入った振袖のこと。現在の成人式で最も着用されているのが振袖でもあります。

・中振袖・・・袖の長さが約100㎝前後の振袖のこと。昔は成人式などでの着用が一般的でしたが、女性の平均身長が高くなったことに合わせて、現在ではほとんどが大振袖になりました。

・小振袖・・・小振袖とは袖丈が85㎝前後で振袖の中では最も短い袖丈になります。お茶会や観劇などあまり堅苦しくなく気軽に礼装を楽しむ場で着用していましたが、現代で最もイメージしやすいのは、小振袖(二尺袖)と袴を合わせて卒業式での着用シーンになります。

振袖の由来や起源について

もともとはあった着物の中で、振袖はどのようにして使用されるようになっていったのか、その歴史についてご説明します。

現在の振袖の形になったのはいつ頃?

現在の振袖に近い形になったのは、江戸時代まで遡ります。
もともと、振袖は『振り八つ口』の開いた子供用の小袖でした。振り八つ口は、体温の高い子供の熱を逃すための役割を持っていて、子どもだけでなく若い女性や、成人(元服)前の男の子も着用していたそうです。

若い女性が正装で着る着物の袖が次第に長くなってきたのは江戸時代前期のこと。袖丈が、55㎝~95㎝くらいだったものが、江戸時代末期になると95㎝~122㎝くらいになったと言われています。

袖が長くなったのはどうして?

袖が長くなったのは、諸説ありますが、「異性の気を引き、求婚に応えるため」「華麗に袖を振る踊り子の衣装が大流行したから」「袖を振って厄を祓うため」などからだんだんと袖の長さが変わっていったと言われています。

そして振袖は、未婚女性の身分を証明するものになり、関所を通る時には振袖を着用することが義務化されていました。しかし、日常では長い袖が生活の妨げになることもあり、礼装として定着していきました。

まとめ

振袖には、その袖を振ることで幸せを呼び込むという意味があります、『振る』という言葉にはお清めという意味もありご利益がありますようにという願いも込めらています。

その美しさと華やかさから成人式や結婚式などの大切な節目で着用されている振袖、ご自身が気に入った振袖を身につけて素敵な思い出になりますように♪

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